【9月27日 AFP】アイスランド政府は26日、ロシア空軍の爆撃機が民間航空機に異常接近したと抗議した。首都レイキャビク(Reykjavik)発の便にロシアの軍用機が接近する事例がこのところ相次いでいる。

 アイスランド外務省によれば、今月22日、レイキャビク発スウェーデンの首都ストックホルム(Stockholm)行き民間機の下1800~2700メートルを3機のツポレフ(Tupolev)TU-160型爆撃機が飛行したという。

 AFPの取材に応じたアイスランド外務省は「旅客便に危険が及ぶ恐れがあることから、これまでもたびたびロシア軍用機による未確認の飛行に抗議してきた」と説明し、今回もそうした対応を取るだろうと述べた。

 一方、駐アイスランド・ロシア大使のアレクセイ・チャディスキー(Aleksei Chadisky)報道官は、アイスランド紙モルゲンブラディット(Morgunbladid)に「現地紙でこのように報道されることはよく理解できる。これはケフラビーク(Keflavik)海軍基地に再び(米軍を)駐留させるための口実だ」と述べ、アイスランド側は危険性を誇張していると主張した。

 今年に入って米国、アイスランド両政府は、ロシア政府との緊張が高まる中、米軍のアイスランドへの臨時再駐留を認める協定に署名した。アイスランドは北大西洋条約機構(NATO)には加盟しているが独自の軍備を持たない。(c)AFP