【9月26日 AFP】ナイジェリアのイスラム過激派組織ボコ・ハラム(Boko Haram)の指導者アブバカル・シェカウ(Abubakar Shekau)容疑者が25日、インターネットに投稿された動画に再び姿を現し、空爆で重傷を負ったとするナイジェリア軍の主張を否定した。

 動画共有サイト「ユーチューブ(YouTube)」に投稿された40分の動画の中で、シェカウ容疑者は、自身の負傷や死亡を伝える情報がソーシャルメディアで拡散していると言及した上で「私は気分がよく、健康で無事だ」と反論した。

 ナイジェリア軍は8月23日、空爆によってシェカウ容疑者が肩に重傷を負ったと発表していた。この空爆では司令官数人が死亡している。

 ナイジェリア当局はこれまでに数回、シェカウ容疑者の死亡を報告しているが、ボコ・ハラムが今月13日に公表した動画に同容疑者が映っていなかったため、重傷情報の信ぴょう性が増していた。

 今回の動画の中でシェカウ容疑者は、ナイジェリア北部などで話されているハウサ語、アラビア語、英語、さらに北東ナイジェリアの方言で話しており、健康そうに見える。

 シェカウ容疑者はこの動画によってナイジェリアのムハンマドゥ・ブハリ(Muhammadu Buhari)大統領を脅迫した。ブハリ大統領は今月の国連総会(UN General Assembly)で、2年以上前に北東部チボク(Chibok)でボコ・ハラムにより拉致された女子生徒の解放に向けた交渉への支援を訴えたが、シェカウ容疑者は「女子生徒らを返してほしいのなら、俺たちの仲間を返せ」と要求した。(c)AFP