【9月25日 AFP】米南部ノースカロライナ(North Carolina)州シャーロット(Charlotte)で今月20日に黒人男性キース・ラモント・スコット(Keith Lamont Scott)さん(43)が警察官に射殺された事件で、警察側の映像が24日公開された。この事件を受けて同地では連夜にわたり警察に事件当時の映像を公開するよう求める抗議デモが行われ、さまざまな人種の住民たちが参加していた。

 警察側の映像は多数の米メディアに提供され、インターネットでも公開された。最初の動画には車から降りて後ずさりしているスコットさんが警官に4発撃たれる場面が映っていたが、スコットさんが銃を所持していたかどうかは分からない。次の動画には撃たれて地面に倒れたスコットさんを取り囲む警察官たちが映っていた。

 警察はこれまで車載カメラとボディーカメラの映像の公開を拒んできたが、地元シャーロット・メクレンブルグ(Charlotte-Mecklenburg)警察のカー・パットニー(Kerr Putney)本部長は24日、態度を一変。報道陣に「(人々は)事実、客観的な事実を見たがっている。だからそれを公開する」と述べるとともに、証拠の一部を都合よく解釈するのではなく、すべての証拠をつなぎ合わせて解釈しなければならないと語った。

 スコットさん側の弁護士ジャスティン・バンベルク(Justin Bamberg)氏は記者会見で、新たな映像が公開されたが、仮にスコットさんが何かを手にしていたとしても、それが何であるかはっきりと特定できないことに変わりはないとコメント。スコットさんが手にしていたものについて、警察は拳銃だったとする一方で親族は本だったと主張している。

 パットニー本部長は24日、スコットさんが拳銃を所持していたと改めて強調し、マリフアナも所持していたと付け加えた。本部長によると警察官らが拳銃を目にしたときにマリフアナも発見し、警察官らは「まずい、これはわれわれと公衆の安全にかかわる問題だ」と言ったという。

 警察はスコットさんが所持していたとする拳銃と足首ホルスター、マリフアナを詰めた葉巻たばこの写真も公開した。(c)AFP/Becca MILFELD