【9月24日 AFP】シリア北部のアレッポ(Aleppo)では24日、政府軍による爆撃で揚水施設が損壊した一方で、反体制派が報復としてもう一つの揚水施設を封鎖したことから、200万人近くが水を入手できない状態に陥っている。

 反体制派が掌握しているアレッポ東部は、分断された同市を奪還するための地上作戦を政府軍が準備する中、5夜連続となる激しい空爆と砲撃にさらされた。国連児童基金(ユニセフ、UNICEF)によると、前夜の攻撃で、アレッポ東部約25万人に水を供給しているバブ・ナイラブ(Bab al-Nayrab)揚水場が損傷を受けた。

 また反体制派がその報復として、同じく東部にあるスレイマン・ハラビ(Suleiman al-Halabi)揚水場の電源を遮断したため、政府側が制圧している西部の150万人への水の供給が絶たれた。

 ユニセフは、特に反体制派側の地域では、他の飲料水の供給源が非常に汚染された井戸しかないため、揚水場からの供給の途絶は深刻な健康リスクをもたらす可能性があると警告している。一方、政府側の地域では深層地下水の井戸があるため、より安全な供給源が確保可能だとしている。

 ユニセフではアレッポ全域で、トラックによる飲料水の緊急配給を拡大するとしているが、これは一時的な解決にしかならないと述べた。(c)AFP