【9月26日 MODE PRESS WATCH】パリにある現代アートのための美術館「フォンダシオン ルイ・ヴィトン(Fondation Louis Vuitton)」で10月22日から、フランス近代美術の傑作が揃う「近代美術のアイコン シチューキン・コレクション」を開催する。

 20世紀初頭における最大の芸術家支援者の一人であり、他者に先駆けてフランス近代美術の価値を見抜いたロシアのコレクター、セルゲイ・シチューキン(Sergei Shchukin)。モスクワの富裕な実業家であった彼は、マチス(Henri Matisse)をパトロンとして7年も支えたことや、ピカソを高く評価し、当時の最も先鋭的な美術作品からなる屈指のコレクション形成に大きく寄与した。

 本展では、国立エルミタージュ美術館とプーシキン美術館による協力のもと、シチューキン・コレクションが誇る印象派、ポスト印象派、モダニストの傑作130点を展示する。作者はモネ(Claude Monet)、セザンヌ(Paul Cezanne)、ピカソ(Pablo Picasso)、ルノワール(Pierre-Auguste Renoir)などいずれも巨匠ぞろいだ。一方、マレーヴィチ(Kazimir Malevich)、ロトチェンコ(Aleksander Mikhailovich Rodchenko)などロシア・アヴァンギャルドを代表する芸術家30作品も紹介。キュビスム、未来派、シュプレマティスム、構成主義の形成にシチューキン・コレクションが果たした役割を考察する。

 さらに、ダンスおよび音楽のイベントも充実。コンテンポラリーダンスの公演やコンサートを通して、20世紀初頭における仏露の芸術交流を振り返りながら、その成果が現代の創作活動にも影響を与えていることを体感できるプログラムとなっている。会期は10月22日から2017年2月20日まで。パリ旅行の予定がある人は、ぜひ足を運んで。

■展覧会概要
・近代美術のアイコン シチューキン・コレクション
会期:2016年10月22日~2017年2月20日
場所:フォンダシオン ルイ・ヴィトン

■関連情報
・フォンダシオン ルイ・ヴィトン 公式HP:www.fondationlouisvuitton.fr
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