【9月22日 AFP】陸上男子短距離のタイソン・ゲイ(Tyson Gay、米国)が21日、この日出場を予定していたボブスレーの全米プッシュ選手権(National Push Championships)の欠場を発表した。

 2013年のドーピング検査で陽性反応が出たため、陸上界でもその評価が分かれている34歳のゲイは、コーチと相談した結果、同日の競技に出場しないことを決断したという。

 米国チームは声明で、「リオデジャネイロ五輪に出場したゲイは、2日前にカナダ・カルガリー(Calgary)に到着し、これまでにそりを押した回数は10回にも満たない」と語った。

「コーチングスタッフとのミーティングのあと、学ぶことに集中し、この日行われる競技を観戦することがゲイのために最もためになるとの判断に至った」

 また今回の声明で、ゲイがボブスレー米国チームとトレーニングを継続し、数日後に行われる2人乗り、もしくは3人乗りの種目に出場する可能性もあることが判明した。

 全米プッシュ選手権は、2016-2017年シーズンのボブスレー競技で米国代表チーム入りを狙うすべての選手に参加義務があり、2018年の平昌冬季五輪へ向けて重要な準備期間の一つとなる。

 一方、ゲイとともにロンドン五輪のリレー種目に臨んだライアン・ベイリー(Ryan Bailey)は、出場したカテゴリーで2位に0秒10差をつけて見事に優勝した。

 ベイリーはレース後、「大会前は、何を考えればいいか分からなかった」と話した。

「ルーキーキャンプは大変だった。私たちは皆、このスポーツを学ぶ初心者だったし、自分自身にもそこまで期待はしていなかった」

「ベテラン選手たちとのレースに臨むことで、タフになることは想定していた。でも、最初の数プッシュで『行ける、もしかしたら良い勝負ができるかもしれない』と思った。実際に最初の年で優勝できて、とてもいい気分だ」

(c)AFP