【9月19日 AFP】(更新、写真追加)タイのチャオプラヤ(Chao Phraya)川で18日、イスラム教徒の巡礼者を乗せた船が橋に衝突して沈没し、当局によると少なくとも18人が死亡、12人が行方不明となっている。救助隊員らは19日、不明者の捜索活動を再開した。地元警察幹部は、船は事故当時、定員の倍以上の乗客を運んでいたと明らかにした。

 事故現場は、観光客に人気の高い古都アユタヤ(Ayutthaya)近く。犠牲者の中に外国人観光客はいないとみられる。

 アユタヤ県のレワット・プラソン(Rewat Prasong)副知事は、これまでに18人の死亡を確認、12人が行方不明になっており、14人が入院したと発表した。乗客の大半は地元イスラム教徒の巡礼者で、付近のモスクから戻るところだったという。

 同副知事は、事故当時、川の流れが激しかった上、操縦士はこのエリアに慣れていなかった可能性があるとも述べた。

 一方、地元警察幹部は「船に許可されている乗客数は約50人だが、事故当時は100人以上を乗せていた」と述べた。

 また、警察はAFPの取材に対し、この船の船長を過失の疑いで拘束したことを明らかにした。

 地元メディアがインターネットに投稿した動画には、下層デッキ部分が水面下に沈んだ船に救助隊が駆けつける緊迫した様子が捉えられていた。

 バンコクを流れる主要河川のチャオプラヤ川は、地元住民にとって重要な移動経路となっているが、高速で往来する満席の船も多い。(c)AFP