【9月18日 AFP】ボクシング、WBO世界スーパーウエルター級タイトルマッチが17日、米テキサス(Texas)州ダラス(Dallas)のAT&Tスタジアム(AT&T Stadium)で行われ、挑戦者のサウル・アルバレス(Saul Alvarez、メキシコ)が無敗の王者リアム・スミス(Liam Smith、英国)を9回KOで下し、王座を獲得した。

 約5万の観衆の大半から声援を受けた「カネロ(Canelo)」ことアルバレスは、試合開始から主導権を握った。

 元WBCの同級王者で、昨年11月にはミゲル・コット(Miguel Cotto、プエルトリコ)を下してWBCミドル級王座を獲得しながらも階級を戻したアルバレスは、王者スミスをスピードでもパワーでも圧倒。7回には左でボディー、右で頭をとらえ、8回にも左ボディーでスミスからダウンを奪ったアルバレスは、さらに9回にも左フックでボディーをとらえ、勝負を決めた。

 アルバレスは、「素晴らしいファイトを見せ、王座を手にすると言っていたが、それがこれさ。序盤は手ごわく感じたから、ボディーを使っていかなければと思った。それで彼を徐々に弱らせることができた。自分はやるべき事をやった」とコメントした。

 この勝利で戦績を48勝(34KO)1分け1敗としたアルバレスは、スミスとの対戦に向けて階級を落としたものの、ボクシングファンはミドル級王者ゲンナディ・ゴロフキン(Gennady Golovkin、カザフスタン)との対戦を強く望んでいる。

 ゴロフキンとの対戦について、逃げているのではないかとの質問を受けたアルバレスは、「誰も恐れてはいない。そのために俺は生まれてきた。気にくわない人もいるだろうが、現時点では自分がベストのボクサーだ」と、応じた。

 一方、ここ3年間では8戦連続KO勝ちを記録していたスミスは、「言い訳できない。全くクリーンなパンチを打ち込めなかった。自分が遅くて、彼に考えさせることもできなかった」と語った。戦績は23勝(13KO)1分け1敗となっている。(c)AFP