【9月12日 AFP】第73回ベネチア国際映画祭(Venice International Film Festival)は10日、コンペティション部門の最高賞、金獅子(Golden Lion)賞にフィリピンのラブ・ディアス(Lav Diaz)監督による復讐’(ふくしゅう)がテーマのモノクロ映画『ウーマン・フー・レフト(The Woman Who Left)』を選出して閉幕した。

 ディアス監督は受賞スピーチで「この映画をフィリピンの人々と彼らの苦闘、そして人類の苦闘にささげたい」と語った。

 男優賞はコメディー映画『The Distinguished Citizen』で故郷の村に40年ぶりに帰ったひねくれ者のノーベル賞作家を演じたアルゼンチン人俳優オスカル・マルティネス(Oscar Martinez)、女優賞は米ミュージカル映画『La La Land』でライアン・ゴズリング(Ryan Gosling)演じるジャズピアニストに熱を上げる女優を演じたエマ・ストーン(Emma Stone)がそれぞれ受賞した。

 銀獅子(Silver Lion)賞の審査員大賞は、ファッションデザイナーから映画監督に転身したトム・フォード(Tom Ford)監督の『ノクターナル・アニマルズ(原題、Nocturnal Animals)』が受賞。同最優秀監督賞は、『The Untamed』のアマト・エスカランテ(Amat Escalante)監督(メキシコ)と『Paradise』のアンドレイ・コンチャロフスキー(Andrei Konchalovsky)監督(ロシア)の2人に授与された。

 また脚本賞は、ナタリー・ポートマン(Natalie Portman)がジョン・F・ケネディ(John F. Kennedy)米大統領が暗殺され悲嘆にくれる妻ジャクリーンを演じた伝記映画『ジャッキー(Jackie)』が受賞した。(c)AFP