【9月10日 AFP】米大統領選の共和党指名候補ドナルド・トランプ(Donald Trump)氏が副大統領候補に指名したマイク・ペンス(Mike Pence)インディアナ(Indiana)州知事が9日、10年分の確定申告書を公開した。一方、億万長者のトランプ氏は確定申告書の公表を拒んでおり、透明性に欠けると非難されている。

 大言壮語の不動産王トランプ氏とは対照的に、ペンス氏の確定申告書はいたってシンプルだ。

 申告書によると、ペンス氏とカレン(Karen Pence)夫人の2015年の調整後総所得は11万3026ドル(約1161万円)。その大半がマイク氏のインディアナ州知事としての給与で、年金など約9000ドル(約92万円)も含まれている。

 ペンス夫妻は連邦所得税8956ドル(約92万円)を納税。慈善団体への贈与8923ドル(約92万円)などの損金と税控除を申告したおかげで、同夫妻には比較的低い税率が適用され、実効税率は12.40%だった。

 リチャード・ニクソン(Richard Nixon)氏を皮切りに米主要政党の大統領候補は選挙前に確定申告書を公開するのが慣例となっているが、トランプ氏は再三にわたり公開を拒んでいる。

 トランプ氏陣営は9日、ペンス夫妻の確定申告書の公開会見の中で、トランプ氏は確定申告書を定期監査が終わり次第、公表する計画だと述べた。

 民主党候補のヒラリー・クリントン(Hillary Clinton)氏は今週、「確定申告書は一般的な米国人の関心事ではない」と述べたトランプ氏を「完全に間違っている」とした上で、「彼(トランプ氏)は明らかに何かを隠している」と述べた。(c)AFP