【9月5日 AFP】シンガポール政府は3日、国内におけるジカウイルス感染者が215人に上ったと発表した。同国の専門家らによると、国内感染者のウイルス株はブラジル由来ではなくアジア圏のものだという。

 シンガポール保健省とシンガポール国家環境庁は3日夜の共同声明で、新たに国内のジカ熱患者26人が確認されたと発表。このうち24人は国内での地域内感染が初めて確認されたアルジュニード(Aljunied)地区と関連があるという。残る2人の感染ルートは明らかにしていない。

 シンガポール国内でジカウイルスの地域内感染が初めて確認されてから1週間が経過するなか、同国の専門家らは国内ジカウイルスの遺伝子配列を突き止めたとの声明を発表した。ウイルスはアジア系統に属し、すでに東南アジアで拡散しているウイルス株から変異した可能性があるという。また感染ルートが不明な患者2人が感染したジカウイルスについても南米のものではないと結論づけている。

 ネッタイシマカが媒介するジカウイルスは、これまでに世界67の国と地域で感染が確認されている。(c)AFP