【9月5日 AFP】以前から持ち上がっていたフォーミュラワン(F1、F1世界選手権)の売却話が、今週にも決着する可能性があることがわかった。F1の商業面を統括するバーニー・エクレストン(Bernie Ecclestone)氏が、週末行われたイタリアGP(Italian Grand Prix 2016)の会場で、米メディアグループへの売却を認めたと独メディアが報じた。

 豊富な情報源を持つ独誌アウト・モートア・ウント・シュポルト(Auto Motor und Sport)が、事情に精通したパドック筋の情報として報じた。

 同紙によれば、米メディアの巨頭ジョン・マローン(John Malone)氏を会長とするリバティメディア(Liberty Media)が、85億ドル(約8800億円)の2回の支払いのうちの最初の1回を6日に行うとエクレストン氏が話したという。

 報道の通りに事が運べば、F1の現保有会社で、株式の35パーセントを持つCVCキャピタル・パートナーズ(CVC Capital Parners)はF1を去り、リバティメディアの下で運営が行われることになるという。

 2006年にF1に投資したCVCキャピタルだが、2012年には米投資会社のワデル・アンド・リード(Waddell & Reed)に株式の21パーセントを売却。ほかに別の米投資グループや、ノルウェーの銀行にも株式を譲渡していた。

 一方で、85歳のエクレストン氏は、F1から手を引くかを明らかにしておらず、同誌に対して「私は今まで通り振る舞う。私の役割は私が決める」と話したという。イタリアGPの決勝では、同氏は売却に関する質問へノーコメントを貫いた。(c)AFP