【9月5日 AFP】シリアの国営メディアによると、バッシャール・アサド(Bashar al-Assad)政権軍は4日、第2の都市アレッポ(Aleppo)南部の一部地区を反体制派から奪還した。反体制派が支配する市東部への唯一のルートが再び遮断された形で、住民の人道危機が再燃する恐れが出ている。

 国営テレビは軍事筋の話として「国軍は同盟部隊と協力して、アレッポ南部の軍士官学校がある地区を完全に掌握した。現在、この地区に残るテロリストの掃討を進めている」と報じた。

 同テレビは、今回の進攻によって「アレッポ県の南部から東部およびラムッサ(Ramussa)へのテロ集団の補給・移動ルートを全て断った」と伝えている。

 反体制派は先月6日、政権軍による3週間にわたるアレッポ東部の包囲を破ったと発表していたが、政権軍による反攻で包囲が復活することになった。この結果、市内の反体制派支配地区の住民約25万人は再び外部と遮断された。

 シリア北部にあるアレッポ市は2012年半ば以来、政府が支配する西部と反体制派が支配する東部に分断されてきたが、過去数か月間に政権軍側が徐々に東部への包囲を強めている。(c)AFP/Sara Hussein