【9月4日 AFP】全米オープンテニス(US Open Tennis Championships 2016)は3日、男子シングルス3回戦が行われ、大会第3シードのスタン・ワウリンカ(Stan Wawrinka、スイス)がダニエル・エヴァンス(Daniel Evans、英国)とのフルセットにもつれた激闘を4-6、6-3、6-7(6-8)、7-6(10-8)、6-2で制し、5年連続となる4回戦進出を決めた。

 2013年と2015年の全米オープンで準決勝に進出しているワウリンカだが、第4セットのタイブレークでは5-6とリードされ、エヴァンスにマッチポイントを握られる絶体絶命の場面もあった。

 4時間に及ぶエヴァンスの挑戦を退けたワウリンカは、「マッチポイントを凌いでなんとか勝ててラッキーだった。彼は素晴らしい才能のある選手だ。勝ち進むことができ、とにかくうれしい」と語った。

 試合を通して12本のエース、58本のウイナーを記録したワウリンカだが、勝敗を決したのはエヴァンスにマッチポイントを握られた窮地で決めたフォハンドボレーだった。また、5セットマッチで最終セットまでもつれた経験が今回で5度目だったエヴァンスに対し、ワウリンカは43度目だったなど、キャリアの違いが両者の明暗を分けた。

 エヴァンスは最終セット1-4とワウリンカにリードを許した場面でトレーナーを呼んだが、けいれんを起こしているだけで負傷ではないとの判断のもと、治療を断られ激怒する瞬間もあった。

 勝利したワウリンカは4回戦で第14シードのニック・キリオス(Nick Kyrgios、オーストラリア)とイリヤ・マルチェンコ(Illya Marchenko、ウクライナ)の勝者と対戦する。もし、キリオスが勝ち上がってくれば、両者にとっては因縁の対決となる。

 キリオスは昨年行われたロジャーズ・カップ(Rogers Cup 2015)の試合中、ワウリンカに向かって、恋人の女子テニス選手、ドナ・ヴェキッチ(Donna Vekic、クロアチア)に関する性的交友関係を暴露。このことで大きな非難を浴びたキリオスは罰金と出場停止処分を科されていた。両者はそれ以来、2度対戦しており直近の対戦はキリオスが制している。(c)AFP