【8月29日 AFP】国際サッカー連盟(FIFA)のジャンニ・インファンティーノ(Gianni Infantino)会長が、28日付のスイス紙に掲載されたインタビューで、自身の年俸は前任のジョセフ・ゼップ・ブラッター(Joseph Sepp Blatter)氏よりも大幅に少ない200万スイスフラン(約2億1000万円)未満になる見込みであることを明かした。

 インファンティーノ会長はスイスのブリック(Blick)紙に対して、FIFAと合意にはまだ達していないものの、年俸は「200万スイスフラン未満になる見込み」だと話した。スキャンダルに見舞われ、現在は資格停止中のブラッター氏の2015年の年俸は360万スイスフラン(約3億7500万円)だった。

 インファンティーノ会長は、これまで行われてきたFIFA報酬委員会とのやり取りは、「侮辱的」かつ「まったくの独善」だったと表した。

 2016年2月の会長就任直後の2か月間は、当時報酬委員会の一員だった元監査・コンプライアンス委員長のドメニコ・スカラ(Domenico Scala)氏に激しく批判されていた。そのスカラ氏は5月、インファンティーノ会長がFIFAの第三者委員を危機に陥れようとしたり、独裁的な振る舞いをしたりしていると非難し、突如として委員長の役職から辞任した。

 インファンティーノ会長は、スカラ氏のいない今、年俸は次の報酬委員会の会合で承認されるだろうと話している。

 会長はスカラ氏がいた当時の委員会との交渉を振り返り、「ガイドラインと定められたプロセスに基づいて、私の給料について話し合うものだと思っていたが、実際に目の当たりにしたのは、スカラ氏によって勝手に作り上げられた既成事実だった」と話している。

 FIFAは7月、インファンティーノ氏のプライベートジェットの使用や経費の使途、雇用方針、給与問題などに関する調査を行い、違反はなかったと結論づけている。(c)AFP