【8月28日 AFP】イタリア中部地震の被災地に近いマルケ(Marche)州の州都アスコリ・ピチェーノ(Ascoli-Piceno)で27日、犠牲者の国葬が営まれ、セルジョ・マッタレッラ(Sergio Mattarella)大統領やマッテオ・レンツィ(Matteo Renzi)首相らが参列した。

 会場となった体育館は、山間部のアルクアータ・デル・トロント(Arquata del Tronto)やペスカーラ・デル・トロント(Pescara del Tronto)で犠牲になった人々の葬儀場として一時的に使用されている。この日はしめやかな国葬の模様がスピーカーを通じて、外に立っていた大勢の人々に伝えられた。

 地震発生から丸3日を迎え、確認された死者は291人に上った。

 白い小さなひつぎは9歳のジュリア(Giulia)ちゃんのもので、がれきの中から遺体が発見された時、その下にいた5歳の妹のジョルジャ(Giorgia)はほぼ無傷で救出された。ジョルジャちゃんは無事救助された最後の生存者の一人で、24日遅く以降、生存者発見の報告はない。

 ジュリアちゃんのひつぎの上には、「お嬢ちゃんさようなら。間に合わなくてごめんね」と書かれた小さなメモが置かれていた。書いたのは、捜索救助活動に当たっていた消防隊員だったようだ。(c)AFP/Ella IDE with Angus MACKINNON in Rome