【8月28日 AFP】トルコは27日、今月24日から実施しているシリア領内での軍事作戦でトルコ軍に初の死者が出たと発表した。

 トルコ軍は24日、戦車数十台と兵士数百人を投入し、イスラム過激派組織「イスラム国(IS)」並びにトルコ政府と対立するシリアのクルド人民兵組織に対する越境攻撃を開始した。

 監視団体とクルド関係筋によると、トルコ軍の支援を受けたシリア反体制派が先週ISから奪還したシリア北部の要衝の町ジャラブルス(Jarabulus)の南8キロの地点で27日、トルコ軍とクルド人民兵組織が衝突した。

 トルコ国営アナトリア(Anadolu)通信が後に報じたところによると、この戦闘でシリアの主要クルド人組織「民主統一党(PYD)」のメンバーがトルコ軍の戦車2台をロケット弾で攻撃し、トルコ兵1人が死亡、3人が負傷したという。

 今年3月にシリア北部で「連邦地域」の樹立を宣言したクルド人勢力は、クルド人勢力の支援を受けた地元戦闘員がアマルネ(Al-Amarneh)村の近くで「戦車2台を撃破し、その乗員を殺害した」とする声明を発表した。

 これとは別に、トルコのドアン(Dogan)通信によると27日にはトルコ南東部ディヤルバクル(Diyarbakir)の空港にクルド人武装勢力がロケット弾4発を発射したが、この攻撃による死傷者はいなかった。(c)AFP/Bulent KILIC and Stuart WILLIAMS in Istanbul