【8月27日 AFP】女子テニスの世界ランキング1位セレーナ・ウィリアムス(Serena Williams、米国)は、勢いに乗るライバルの存在と自身の右肩に不安を抱えながらも、偉大な歴史を塗りかえるべく、全米オープンテニス(US Open Tennis Championships 2016)の舞台フラッシング・メドウズ(Flushing Meadows)に再び舞い戻ってくる。

 34歳のセレーナは、7月に行われたウィンブルドン選手権(The Championships Wimbledon 2016)で四大大会(グランドスラム)通算22勝目を記録し、シュティフィ・グラフ(Steffi Graf)氏の持つオープン化以降のグランドスラム歴代最多勝利記録に並んだ。

 今大会でセレーナが通算7度目となる全米オープン制覇を果たせば、グラフ氏の記録を上回り、さらにはクリス・エバート(Chris Evert)氏のグランドスラム通算24勝に迫ることができる。また、グラフ氏の持つ世界ランク連続1位保持記録「186週」の更新にも残り数週間と肉薄しており、さらにはエバート氏が持つ全米オープンのシングルス最多優勝記録を上回る可能性も残している。

 グランドスラム通算21勝目から22勝目を挙げるまで時間がかかったセレーナは、常に記録と比較されることで大きなプレッシャーを感じていることを明かし、 「(記録に関わる)議論や会話には関わらないようにすることを学びました。眠れない夜が続き、たくさんのプレッシャーを感じていました」と語っている。

 そして29日に開幕するシーズン最後のグランドスラムとなる全米オープンでは、セレーナに再びプレッシャーが重くのしかかることもあり得る。

 女子シングルスの連覇を目指したリオデジャネイロ五輪では、エリナ・スビトリーナ(Elina Svitolina、ウクライナ)に敗れ、3回戦で大会から姿を消した。セレーナはこの試合、8本のダブルフォールト、計37本のアンフォーストエラーを犯すなど精彩を欠いた。さらにロジャーズ・カップ(Rogers Cup 2016)とウェスタン&サザンオープン(Western and Southern Open 2016)も、肩のけがを理由に欠場している。