【8月26日 AFP】ロシアのウラジーミル・プーチン(Vladimir Putin)大統領は25日、リオデジャネイロ・パラリンピックにおけるロシア選手の出場禁止処分を激しく批判し、国家ぐるみのドーピングを理由に同国選手に科された出場禁止処分に対して徹底抗戦する構えをみせた。

 プーチン大統領は、露大統領府(クレムリン、Kremlin)で行われたリオデジャネイロ五輪のメダリストを祝福する式典で、「わが国のパラリンピック選手を出場禁止にする決定は法的、道徳的、そして人道的な観点から逸脱している」と語った。

「残念なことに、人道的なスポーツ団体と五輪精神が、政治力によってどれだけ汚されてしまったのかを目撃することになってしまった」

 プーチン大統領はまた、今回出場を禁止された同国パラリンピック代表選手の「技術を見せつける」ために、何らかの競技会を開催することを表明した。その競技会の優勝者およびメダル受賞者には、パラリンピックで好成績を残した際の報酬と同等のものが与えられるという。

 スポーツ仲裁裁判所(CAS)は23日、リオデジャネイロ・パラリンピックの出場禁止処分を不服として上訴していたロシア側の訴えを退けていた。

 露パラリンピック委員会のウラジーミル・ルキン(Vladimir Lukin)会長は、今回の決定を覆すために法的手段を行使することを表明し、ビタリー・ムトコ(Vitaly Mutko)露スポーツ相もまた、スイスの連邦最高裁判所(Federal Supreme Court of Switzerland)に同国選手のリオデジャネイロ・パラリンピック出場を求めると語っていた。(c)AFP