【8月20日 AFP】リオデジャネイロ五輪で、チームメート3人とともに強盗被害に遭ったとの虚偽の訴えをしていた競泳米国代表のライアン・ロクテ(Ryan Lochte)が19日、自身の発言内容について「もっと注意深く、誠実であるべきだった」と謝罪した。

 ロクテはツイッター(Twitter)とインスタグラム(Instagram)に投稿した声明で、「もっと責任ある行動をとるべきでした。チームメートや、ファンの皆さん、ほかの選手たち、スポンサーの皆さん、そして、この素晴らしい大会を主催した方々に謝罪します」と述べた。

 ロクテに対しては、虚偽の訴えによって一大スポーツイベントである五輪に大規模かつ不要な騒動を引き起こしたとして、批判が集まっていた。

 ロクテは、これまで沈黙を続けていた理由として、問題の夜に行動をともにしていたジョセフ・ベンツ(Gunnar Bentz)、ジャック・コンガー(Jack Conger)、ジミー・ファーゲン(James Feigen)の3人が帰国を許されるのを待っていたと説明している。

 ベンツとコンガーは、18日までに自らの証言を虚偽だったと認め、帰国を許可された。米NBCテレビが弁護士の話として伝えたところによると、ファーゲンもある団体への3万5000レアル(約109万円)の寄付と引き換えに帰国許可が出される見込みとなった。寄付先の団体は明かされていない。

 リオ五輪の4x200メートル自由形リレーで金メダルを獲得したロクテは当初、パーティーを終えてタクシーで帰る際に、警察官を装った男に金品を奪われたと話していた。

 警察当局はその後、選手らがガソリンスタンドのトイレで器物破損行為に及んだうえにその場を立ち去ろうとしたため、警備員が銃を取り出し、酒に酔ったロクテらを制止したことが、防犯カメラの映像から分かったと発表していた。

 現在32歳のロクテは、自分の身に起きた出来事は「トラウマ」的なものだったと述べている。

「言葉が分からない外国で、友人と一緒に夜遅くまで外出し、見知らぬ人に銃を向けられて、その場を立ち去りたければ金を渡すよう要求されることは、トラウマになるような体験です」

「五輪で自分の国を代表できたことはとても誇りに思います。この状況は、避けることが可能であり、避けるべきでした。この出来事についての自分の責任を受け入れます。大切な教訓を学びました」

(c)AFP