【8月18日 AFP】フランス南部で17日、急行列車が線路上の倒木に衝突し、地元当局によると8人が重傷を負った。ぶつかった木はひょうを伴う嵐で根こそぎ倒れていたという。

 フランス国鉄(SNCF)によれば、事故があったのは南部ニーム(Nimes)とモンペリエ(Montpellier)を結ぶ路線。列車は乗客219人を乗せて時速140キロで走行中、ニームの南西約28キロ、リュネル(Lunel)町付近で倒木にぶつかった。

 地元救急当局の幹部によると、重傷者のうち一人はヘリコプターで病院に搬送された。ほかに乗客50人が軽症を負うか精神的にショックを受けたという。

 乗客の一人は、衝撃で列車内にはパニックが広がり、イスラム過激派による襲撃かと恐怖に駆られた人もいたと話した。

 別の乗客の女性(24)は「列車に乗っていたら、ピンポン玉の大きさのひょうが降り始め、その後爆発のような音が聞こえた。列車が数秒揺れたかと思うと、何人かの人は頭が血で覆われていた」と恐怖を振り返った。

 SNCFによると現場は「接近がきわめて困難」といい、ヘリコプターの支援を受けながら救助隊員約80人が動員された。倒木は「非常に高い松」で、線路に隣接する私有地に生えていたという。

 列車は強い衝撃にもかかわらず脱線は免れた。(c)AFP