【8月18日 AFP】リオデジャネイロ五輪で交通事故に遭い、15日に息を引き取ったドイツ・カヌースラローム代表コーチのシュテファン・ヘンツェ(Stefan Henze)氏(35)の提供した臓器が、4人の命を救っていたことが17日、明らかになった。

 カヌースラローム世界選手権(ICF Canoe Slalom World Championships)の元王者で、2004年アテネ五輪では銀メダルに輝いたヘンツェ氏は、12日にカヌースラロームの会場からタクシーで移動中に事故に遭い、緊急手術を受けるも、リオデジャネイロ(Rio de Janeiro)市内の病院で息を引き取っていた。

 リオの医療当局者はAFP傘下の独スポーツ通信社SIDに対し、ヘンツェ氏の心臓、肝臓、2つの腎臓の移植手術が成功したと説明。「彼は4人の命を救った」と語った。

 ヘンツェ氏の最期をみとった遺族は、臓器提供に同意していた。病院の主任外科医は、心臓移植に成功した後、日刊紙グロボ(O Globo)に対し、ヘンツェ氏の家族は「非常に大きな寛大さを示した」と語った。(c)AFP