【8月17日 AFP】(更新、写真追加)米カリフォルニア州(California)南部のサンバーナーディーノ(San Bernardino)郡で16日、山火事が発生して急速に拡大し、住民8万2000人余りに避難指示が出された。同州のジェリー・ブラウン(Jerry Brown)知事は同郡に非常事態宣言を発令した。

 この大規模な山火事は「ブルーカット(Bluecut)」と名付けられ、消防隊員1300人強が消火活動に当たっているが、17日未明時点でも食い止められていない。出火原因は不明。

 米西部の火災監視ネットシステム「インシウェブ(InciWeb)」によると、火災は同日午前10時半(日本時間17日午前2時半)ごろに発生。延焼範囲はすでに36平方キロメートル以上に及び、建物およそ3万4500棟に火の手が迫っている。

 これまでに、世界的に有名な「ルート66(Route 66)」沿いにあり、歌手の故エルビス・プレスリー(Elvis Presley)や映画監督・俳優のクリント・イーストウッド(Clint Eastwood)が常連に名を連ねた昔ながらの飲食店「サミットイン(Summit Inn)」も全焼した。

 サンバーナーディーノ郡はロサンゼルス(Los Angeles)から東にわずか100キロメートルほど。カリフォルニア州は非常事態宣言により、州の諸機関を動員して鎮火作業に当たることができる。

 カリフォルニア州は記録的な干ばつが5年目に入っており、現在も異常な熱波に襲われている。サンフランシスコ(San Francisco)の北160キロメートル辺りでも13日以来山火事が続いており、これまでに16平方キロメートル以上が焼け、建物175棟前後が破壊された。(c)AFP