【8月14日 AFP】リオデジャネイロ五輪は13日、陸上男子1万メートルの決勝が行われ、英国のモハメド・ファラー(Mohammed Farah)が途中で転倒するアクシデントに見舞われながらも金メダルを獲得し、五輪連覇を達成した。

 33歳のファラーは、10周目で練習パートナーでもあるゲーレン・ラップ(Galen Rupp、米国)ともつれあって転倒したが、それをものともせず優勝争いに復帰すると、代名詞でもある最後の100メートルのラストスパートで他選手を置き去りにし、27分5秒17でゴールした。

 ケニアのポール・タヌイ(Paul Tanui)が27分5秒64で銀メダルを、エチオピアのタミアト・トラ(Tamirat Tola)が27分6秒26で銅メダルを獲得した。

 ファラーはこれで、1万メートルでは2個目となる五輪の金メダルを獲得した。4年前のロンドン五輪では、ファラーは1万メートルと5000メートルの2冠を達成しており、国際大会での驚異的な強さをまたしても見せつけた。

 ファラーはレース後、「転んだときは『なんてこった、終わった』と思ったけど、すぐに立ち上がって、あきらめずに他の選手たちについていこうと思った。簡単じゃなかったけど、僕の力をみんなにわかってもらえたと思う」とコメントした。

 一方、ロンドン五輪のこの種目の銀メダリストで、今大会ではマラソンの出場も予定しているラップは、押されたと話している。ラップとファラーは、アルベルト・サラザール(Alberto Salazar)コーチの下、米オレゴン(Oregon)州を拠点に練習してきた仲間でもある。

「彼の方へ押されたんだ。激しい押し合いがあった。前の選手がスピードを落として、それで後ろの選手から押された」

(c)AFP/Luke PHILLIPS