【8月10日 AFP】中国が同国東部の江蘇省(Jiangsu)連雲港(Lianyungang)市にフランスと共同の核廃棄物処理施設の建設を計画していることについて、先週末に大規模な地元住民による抗議デモがあり、市当局は10日、計画の準備を一時停止すると発表した。

 怒りを表した住民の抗議デモが数日間続いたことを受け、市当局はマイクロブログで、核廃棄物処理施設の建設地の選択を「一時的に中止する」と表明した。

 地元住民によると、抗議デモでは数千人が市庁舎の前に押し寄せ、健康などへの悪影響の懸念から計画を中止するよう要求した。その際、警察との衝突も起きたという。

 仏原子力大手アレバ(Areva)は2012年、中国での核燃料再処理施設の建設をめぐり、国有企業の中国核工業集団(CNNC)と協力関係を結ぶことで合意したが、建設予定地は明かされていなかった。

 港湾都市の連雲港の近くではCNNCが大規模な原子力発電所を建設中で、そのために同市が再処理施設の最有力候補になっていると地元住民はみている。(c)AFP