【8月7日 AFP】ミャンマーの保健当局は、同国北西端のザガイン(Sagaing)管区で6月以降、30人以上が死亡した原因が麻疹(はしか)の流行であることを確認した。死者の大半は子どもだという。

 ミャンマー保健省疾病管理局のタン・トゥン・アウン(Than Tun Aung)副局長によると、最も被害が大きいラハル(Lahal)町の患者にはしかの抗体検査を行ったところ、陽性反応が出たという。

 ザガイン管区はインドと国境を接する辺境の山岳地帯に位置し、少数民族ナガ(Naga)の人々が暮らす。一帯は貧しく、道路や電気もほとんど通っていない。アウン副局長は「医療チームの第1陣が現地の集落にたどり着くのに6日ほどかかった。通信も困難だ」と述べ、ラハルで計31人が死亡し、その半数が15歳未満だったことを確認したと発表した。

 一方、ナガ問題協議会(Council of Naga Affairs)は、9村で当局発表よりも多い計39人が死亡し、全員が子どもだったと伝えている。

 ミャンマーの医療予算は、昨年11月の総選挙により終止符が打たれた軍事政権時代末期に微増してきたが、医療費の対GDP比は世界でも最低水準のままだ。(c)AFP