【8月7日 AFP】シリアの反体制派は6日、3週間にわたっていた政府軍による同国第2の都市アレッポ(Aleppo)東部の包囲を破ったと発表した。形勢は逆転され、ロシアの支援を受ける政府軍が守勢に回るかたちになる。

 反体制側の諸派は7月31日、約25万人の政府軍によるアレッポ東部の包囲網を打ち破るべく猛攻撃を開始。今月6日に南西からアレッポに入る新しいルートを開くことに成功し、政府軍による包囲を破った。

 在英のNGO「シリア人権監視団(Syrian Observatory for Human Rights)」は6日、アレッポでの7月31日以降の戦闘で反体制派と政府軍側の双方に合わせて500人以上の死者が出たと発表した。

 同監視団は双方の具体的な死者数は示さなかったが、航空戦力で政府側が勝り、ロシア軍による激しい空爆もあったことから死者の過半数は反体制派から出たという。またこの他にアレッポでは7月31日以降に少なくとも130人の民間人が、主に反体制派が政府側支配地に対して行った砲撃によって死亡したという。

 イスラム系反体制武装組織「アハラール・アルシャーム(Ahrar al-Sham)」は、反体制派はアレッポ南西端ラムッサ(Ramussa)を占拠し、アレッポへのルートを開いたと発表した。

 反体制派の主要組織「高等交渉委員会(HNC)」のリヤド・ヒジャブ(Riad Hijab)代表はツイッター(Twitter)に「ラムッサの解放とアレッポ包囲網の打破はシリア革命にとって吉兆だ」と書き込んだ。

 アレッポ東部にいるAFP特派員によると、住民たちは通りに出て空に向けて銃を撃ち、包囲が破れたことを祝った。(c)AFP/Rouba El Husseini