【8月7日 AFP】ベルギー南部シャルルロワ(Charleroi)の警察署前で6日、なたを持った男が「アッラー・アクバル(神は偉大なり)」と叫びながら女性警官2人に襲いかかり、1人が顔を数か所切られる重傷、もう1人が軽傷を負った。同国ベルガ(Belga)通信が伝えた。警察によると男は警官に射殺された。

 ベルギーのジャン・ジャンボン(Jean Jambon)内相は、マイクロブログのツイッター(Twitter)への投稿で「シャルルロワで起きた忌まわしい行為」を強く非難し、現在4段階の上から2番目に設定されている国内のテロ脅威レベルを再検討すると表明した。

 欧州では相次ぐイスラム過激派の攻撃に緊張が高まっている。ベルギーでも3月22日に首都ブリュッセル(Brussels)で国際空港と欧州連合(EU)本部近くの地下鉄駅が自爆攻撃を受けて32人が死亡、イスラム過激派組織「イスラム国(IS)」が犯行声明を出した事件以来、厳重な警備体制が敷かれている。

 また、昨年11月にフランス・パリ(Paris)で130人が死亡した同時襲撃事件では、ベルギー国内で計画が立てられ、実行犯にもベルギー人が含まれていた。

 ベルギーは、シリアへ渡航してISに加わる国民が欧州最多で、戦闘員として経験を積み、より過激化した後で帰国する恐れが強く懸念されている。内務省によると、これまでにベルギー国籍の男女457人が中東で過激派組織に加わったり参加を試みたりし、うち90人が消息不明か死亡したという。(c)AFP/Cédric Simon