【8月6日 AFP】ウクライナのスポーツ相は5日、ブラジルで開幕したリオデジャネイロ五輪に出場している自国の選手団に対し、五輪期間中、ロシアのメディアの取材を受けることを禁止した。

 ウクライナの欧州連合(EU)加盟推進派による14年の革命に続いて起きた親ロシア派の反乱では、9500人以上が死亡。両国の関係は緊張状態にある。

 今回のリオ五輪では、国家ぐるみのドーピングが指摘されたロシアの選手団は、118人が出場できないことが決まり、5日時点で276人となっている。一部のロシア人選手の出場禁止処分については、ウクライナ人選手からも国際オリンピック委員会(IOC)を批判する声が上がっている。ウクライナ人選手らのそうしたコメントはロシア国営テレビで大きく取り上げられ、ウクライナ国内でロシアを敵視する人々の間に非難を巻き起こしている。

 ウクライナのイゴール・ジダーノフ(Igor Zhdanov)スポーツ相は、一部のウクライナ人選手たちのIOCに対する批判のコメントに不快感を示し「(ウクライナ)選手団とは厳しい話し合いをし、(リオでは)ロシアのメディアに対して話さないよう指示を出した」と語った。

 ウクライナ人選手の一部は、IOCは、過去にドーピング違反で処分を科されたことがある米国人選手のリオ五輪への出場を認めているのに、今回のロシア人選手に対する処分は偏っていると主張している。(c)AFP