【8月5日 AFP】米大統領選の共和党候補、ドナルド・トランプ(Donald Trump)氏の妻のメラニア(Melania Trump)夫人に今度は、米国の市民権を取得する前にモデルとして不法就労していたとの疑惑が浮上した。夫人は4日、疑惑を否定する声明を出している。

 メラニア夫人は、大富豪であるトランプ氏の3番目の妻となった翌年の2006年に米市民権を獲得した。だが米政治サイト「ポリティコ(Politico)」は4日掲載の記事で、夫人が1990年代半ばにモデルとして働くため初めて渡米した際に受けた滞在許可の内容に疑問を呈している。

 同記事は、米大衆紙ニューヨーク・ポスト(New York Post)が今週掲載した夫人のヌード写真の撮影時期と、夫人の説明との間に「矛盾」があると指摘。入国管理専門家の話として、「入国管理局に対し虚偽の申告をしていたことが発覚すれば、それがどんなに昔の話であっても、現在の彼女にとっての法的な問題が発生する可能性がある」と報じている。

 トランプ氏は、米国へのあらゆる不法入国を一掃するという公約を前面に押し出して選挙運動を展開してきた。メラニア夫人をめぐっては、先月の共和党全国大会で行った演説での盗用問題に続き、学歴詐称疑惑も持ち上がっており、今回の疑惑は過去3週間で3つ目のスキャンダルだ。

 夫人は4日出した声明で、「事実関係をはっきりさせておきます。私は過去に入国管理法に抵触したことは一切ありません」と主張。不法就労の疑惑は「全くの虚偽」と断言している。(c)AFP