【8月1日 AFP】世界のトップスイマーたちがリオデジャネイロ五輪に向けて準備を進める中、2020年の東京五輪開催までにさらに記録を更新したいと語る一人の日本人女性がいる──長岡三重子(Mieko Nagaoka)さん。102歳だ。

 長岡さんは、80代後半になってから水泳を始めた。以降、世界記録を次々と更新しており、今後もまだまだ続けたいと話す。

 最近では、千葉県で開催された日本マスターズ水泳協会(Japan Masters Swimming Association)の競技会に参加し、400メートル自由形を26分16秒81で泳ぎ切った。

 競技を終えた長岡さんはAFPのインタビューに「平気だよ」と元気に応え、「しっかり食べることとしっかり動くこと…動かなきゃだめ。体を毎日動かす。105歳まで泳ごうと思う」とコメントした。

 当日の競技には、白い水泳キャップと黒と金の水着を身に着け、背泳ぎで臨み、1位でフィニッシュした安積悦子(Etsuko Azumi)さん(80)よりも17分以上遅れてゴールした。

 規定の8往復をしっかりと完泳し、客席からは大歓声があがったが、耳が不自由なため、長岡さんにはその声が届かなかった。そして、そのまま泳ぎ続けようとしたため、スタンバイしていたスタッフによって止められた。

 レース終了後、ピンク色のジャケットとおそろいの帽子に着替えた長岡さんは、「普段とあまり変わらない泳ぎだった。楽なもんだった」と笑顔を見せ、「泳げば元気になる…水泳はいいね。泳ぐ時は無心だ」と続けた。

 長岡さんは、もう一人の高齢者アスリートの宮崎秀吉(Hidekichi Miyazaki)さん(105)とともに、長寿大国である日本の元気な高齢者たちのけん引役として活躍を続けている。

 しかし今回、長岡さんのタイムは、2年前に自ら記録した16分36秒80には遠く及ばなかった。