【7月31日 AFP】テニス、ロジャーズ・カップ(Rogers Cup 2016)は30日、男子シングルス準決勝が行われ、大会第3シードの錦織圭(Kei Nishikori)は7-6(8-6)、6-1で第2シードのスタン・ワウリンカ(Stan Wawrinka、スイス)をストレートで破り、今季2度目となるATPワールドツアー・マスターズ1000(ATP World Tour Masters 1000)大会での決勝進出を果たした。

 ウィンブルドン選手権(The Championships Wimbledon 2016)で痛めた脇腹のけがから回復を目指している錦織は、「マスターズの決勝に進めるのは本当に良い気分だし、決勝の舞台で戦えることが楽しみだ」と語った。

 錦織はまた、決勝で対戦する可能性があるノバク・ジョコビッチ(Novak Djokovic、セルビア)とガエル・モンフィス(Gael Monfils、フランス)について、「2人とも良いプレーをみせている。特にモンフィスはね」とコメントしている。

「面白い試合になると思う。特にハードコートではしばら くジョコビッチに勝てていない。前回対戦したマイアミ・オープン(Miami Open 2016)でも主導権を握られた。今回はリベンジしたい」

 錦織は試合序盤、四大大会(グランドスラム)通算2勝を誇るワウリンカにブレークを奪われると、その後のタイブレークでも1-3でリードを許す展開を強いられ、セットポイントを握られる場面もあったが、その後は相手のミスもあり、最終的には第1セットを先取した。

 そして迎えた第2セットで錦織は、集中力を失ったワウリンカを相手に試合を優位に進め、最初のマッチポイントで決着をつけた。 この勝利で錦織は今季40勝目を記録し、ワウリンカとの通算対戦成績を2勝3敗としている。

「タイブレークではとにかく集中していた」と話す錦織は、「1ポイント、1ポイントをプレーすることに努めた。第2セットに入ってからは自信を持って、リターンでは攻撃的にプレーすることを意識し、ラリー戦ではいつもよりかなり後ろに下がってプレーするように意識した」と明かした。

 一方、敗れたワウリンカは「ケイとプレーするのはタフだった。風があったり、ボールが速かったり、コンディション的にも難しい状況だった。第1セットではチャンスがあったけれど生かせなかった。とにかく、もっと良いプレーをするべきだった。ただそれだけだよ」と語った。

「だけど、これまで球足の速いハードコートではあまり良いプレーができていなかったので、そういう意味ではマスターズで準決勝に進出できて、良い大会になったと思う。ポジティブな収穫が多い大会だった」

(c)AFP