【7月30日 AFP】五輪開幕を1週間後に控えたブラジル・リオデジャネイロ(Rio de Janeiro)州当局は29日、今年1~6月の州内の殺人件数は2470件で、昨年同期比で17%増加したと発表した。

 リオ州公共保安研究所(ISP)によると、過失致死などの故殺や警官に殺害された事例も含めると、半年間の死者数は3001人に上り、前年同期の2553人から大きく増加した。

 統計はリオデジャネイロ州全域が対象だが、大半の事件はリオ市内と郊外で発生している。

 リオでは警察の職務執行中の暴力が問題視されているが、1~6月の警官による殺害件数は昨年同期比14.3%増の399件だった。死亡した警官の数は15人と昨年から1人減った。

 一方、路上強盗件数は34%の大幅増となり、5万8999件に上っている。

 とはいえ、暗い状況ばかりではない。6か月間の内訳を見ると、殺人件数は4月の471件が最多で、6月は376件と減少している。

 8月5日に開幕するリオデジャネイロ五輪の期間中は、およそ50万人の観光客がリオを訪れると見込まれている。ブラジル当局は数万人の兵士と警官を動員して五輪の警備に当たる。(c)AFP