【7月29日 AFP】6月にアルゼンチン代表引退を表明したリオネル・メッシ(Lionel Messi)に翻意を促すべく、アルゼンチンサッカー協会(AFA)で会長の代役を務めるアルマンド・ペレス(Armando Perez)氏がスペインへ飛ぶと、28日の同国メディアが報じた。

 アルゼンチンのスポーツ日刊紙「オーレ(Ole)」がペレス氏の言葉として、「レオ(メッシ)の父親と話をして、来週会う約束を取りつけた。最も重要なのは、メッシが(W杯ロシア大会〈2018 World Cup〉南米予選の)試合に参加できるかを確認することだ」と報じた。

 世界最優秀選手に5度輝いているメッシは、6月に行われたコパ・アメリカ・センテナリオ(Copa America Centenario USA 2016)決勝で前回王者のチリに敗れた後、突然の代表引退を表明している。

 国際サッカー連盟(FIFA)が設置したAFAの正常化委員会の長として、協会を統治しているペレス氏は、アルゼンチン代表の新監督の選定も行っており、スペイン出張では、候補の一人であるセビージャFC(Sevilla FC)のホルヘ・サンパオリ(Jorge Sampaoli)監督との会談も予定している。

 現在56歳のサンパオリ監督は、前回のコパ・アメリカ(Copa America 2015)で、アルゼンチンを破ってチリを大会初制覇に導いた人物。セビージャのウナイ・エメリ(Unai Emery)前監督が他クラブに引き抜かれたことを受けて、この夏からヨーロッパリーグ(UEFA Europa League)3連覇中のセビージャの指揮官に就任していた。

 セビージャはすでにサンパオリ監督の退任や、アルゼンチン代表監督との兼任を拒否しているが、ペレス会長はアルゼンチンのラジオで、「サンパオリ氏とは(27日に)話した。会うよ。まだやることがある。会わなくてはならない。負けっぱなしでいるつもりはない」と話していた。

 代表監督にはアトレティコ・マドリード(Atletico de Madrid)のディエゴ・シメオネ(Diego Simeone)監督を待望する声が根強いが、サンパオリ監督招へいが失敗した場合、AFAは前パラグアイ代表監督のラモン・ディアス(Ramon Diaz)氏、元ボカ・ジュニアーズ(Boca Juniors)指揮官のカルロス・ビアンチ(Carlos Bianchi)氏にアプローチをかけるとみられている。(c)AFP