【7月29日 AFP】ブラジル当局は28日、テロを計画した容疑でブラジル国籍の男を逮捕したと発表した。男はイスラム過激派組織「イスラム国(IS)」に忠誠を示しており、シリアへの渡航歴があるという。

 アレシャンドレ・ジモラエス(Alexandre de Moraes)法相によると、容疑者はブラジルがサッカーのW杯を開催した2014年までにはテロ組織とつながりを持った疑いがある。

 男はレバノン系ブラジル人で、リオデジャネイロ(Rio de Janeiro)州北部ノバ・イグアス(Nova Iguacu)の自宅にいたところを逮捕された。司法当局によると極秘起訴されたが、テロ対策法に基づいて処理されている。

 ブラジルでは先週、リオデジャネイロ五輪を標的としたテロを企てたとして12人が逮捕されていた。五輪開幕が来月5日に迫る中でこうしたテロ容疑者の逮捕が続く状況にもかかわらず、ジモラエス法相は「テロ攻撃が起こる可能性は極めて低い」との見方を示している。

 リオ五輪をめぐっては27日夜、聖火リレーが暴動によって一時中断され、トーチの炎が消されたとみられる事態も発生。治安当局は幹部がトーチ警備態勢の見直しを表明するなど対応に追われた。(c)AFP/Sebastian Smith