【7月28日 AFP】スイスのローザンヌ(Lausanne)に本部を置くスポーツ仲裁裁判所(CAS)は、リオデジャネイロ五輪の開幕を目前にして、ロシアの国家ぐるみのドーピング違反など度重なる問題の影響を受け、より迅速に紛争に対応するために、リオデジャネイロ(Rio de Janeiro)に一時的な出張所を設けることになった。

 各競技連盟によって出場の可否が決定されるロシア人選手の問題も考慮してCASは26日、一時的にドーピング問題に対応する部門をリオ市内に2か所設置し、五輪期間中もドーピング問題に関わる紛争の解決をめざす。

 世界水泳選手権(FINA World Championships)で通算4個の金メダルを獲得しているユリア・エフィモワ(Yuliya Efimova、ロシア)は、自身に科された出場禁止処分について、CASへ不服を申し立てる意向を示している。

 CASは声明で「五輪の歴史上初めて、第一審の判決を下す機関として、CASは五輪で発生するドーピング違反の問題に対応することとなる」と述べた。(c)AFP