【7月28日 AFP】35年前に当時のロナルド・レーガン(Ronald Reagan)米大統領の暗殺を試み、精神科病院への入院措置が取られていたジョン・ヒンクリー(John Hinckley)元被告(61)について、連邦裁判所は27日、入院措置を解除し母親の自宅に住むことを認める判断を下した。

 ヒンクリー元被告は1981年、首都ワシントン(Washington D.C.)のホテル前でレーガン氏を銃撃し、同氏を含む4人に重傷を負わせた。元被告は動機について、映画『タクシードライバー(Taxi Driver)』に出演した女優のジョディ・フォスター(Jodie Foster)さんを好きになり、彼女の気を引こうとしたと説明。裁判では精神の病気を理由に無罪判決を受け、ワシントン市内の病院に入院していた。

 連邦裁判所は、ヒンクリー元被告に危険性はなくなったと判断。入院措置解除に当たり、フォスターさんへの接近禁止を含む数多くの条件を定めたが、今後1年~1年半の間に回復が継続的に進めば、条件を段階的に緩和するとしている。

 ヒンクリー元被告は早くて8月5日にも退院し、バージニア(Virginia)州ウィリアムズバーグ(Williamsburg)で90歳の母親と暮らす予定だ。(c)AFP/Brian KNOWLTON