【7月25日 AFP】イタリア・セリエAのユベントス(Juventus)が、契約解除金9470万ユーロ(約111億円)を支払ってナポリ(SSC Napoli)のゴンサロ・イグアイン(Gonzalo Higuain)を獲得することが確実になった。24日にイタリアメディアが報じた。

 地元紙によれば、正式決定に向けて残されているのは選手本人の署名だけだという。ユベントスを経営するアグネッリ一家の代弁者とされるスタンパ(La Stampa)紙は、「すべて真実。ゴンサロ・イグアインはトリノ(Turin)に住むことになる」と伝えた。同紙はさらに、イグアインがイタリア王者ユベントスの切望してきた「最終兵器」だと述べ、移籍を「夏の大手柄」と呼んでいる。

 欧州の数多くの有力クラブが獲得を狙っていると報じられてきた28歳のイグアインは、ユベントスと年俸750万ユーロ(約8億7000万円)の4年契約を結ぶとみられている。

 成立すればセリエA史上最高額となる今回の移籍金は、ユベントスの熱意の表れとみられる。ただしユベントスは、ポール・ポグバ(Paul Pogba)をイングランド・プレミアリーグのマンチェスター・ユナイテッド(Manchester United)に放出すれば、これ以上の金額を手に入れられる可能性が高い。ただし、サッカー史上最高額となることが濃厚のポグバの移籍話は、まだ完全には決着していない。

 昨シーズン、ナポリをユベントスに次ぐリーグ2位に導いたイグアインだが、本人は移籍を熱望していると伝えられており、その理由として、中堅クラブでの数年間を経て、欧州のトップシーンに返り咲きたいという思いが強いことが挙げられていた。

 2013年の夏にスペイン1部リーグのレアル・マドリード(Real Madrid)から4000万ユーロで加入したイグアインは、セリエAで最も刺激的で、かつ最も安定したストライカーの一人という評価を獲得した。

 そして昨シーズンは、ACミラン(AC Milan)などで活躍したグンナー・ノルダール(Gunnar Nordahl)氏の記録を1ゴール上回るシーズン36得点を記録し、セリエAが20チーム制になって以降の最多得点記録を66年ぶりに更新した。

 ユベントスに加入すれば、イグアインは同じアルゼンチンのパウロ・ディバラ(Paulo Dybala)と2トップを組むとみられる。ディバラは昨シーズン、イグアインに次ぐリーグ戦19得点を記録した。(c)AFP