【7月19日 AFP】ミャンマー政府を事実上率いるアウン・サン・スー・チー(Aung San Suu Kyi)氏(71)が19日、同国の独立の英雄として今も国民に慕われ、1947年に暗殺された自身の父親、故アウン・サン(Aung San)将軍の霊廟(れいびょう)をミャンマー国軍司令官と共に訪れ、軍との協調姿勢を異例の形で示した。

 ミャンマーで数十年ぶりに誕生した文民政権をかじ取りするスー・チー氏はこの日、英国からの独立を求める最中の1947年に暗殺された父親らを祭る霊廟に花を手向けた。

 故アウン・サン将軍は、祖国の独立を自身の目で見ることなく亡くなったが、今も国民に深く敬愛され、娘であるスー・チー氏の根強い人気を支える要因となっている。

 軍事政権の下でスー・チー氏は、父親の追悼式典への参列を禁じられていたものの、今回ミャンマーで今なお影響力を振るう国軍司令官ミン・アウン・フライン(Min Aung Hlaing)将軍と共に出席した。

 国軍司令官がこの式典に参列したのは数年ぶりで、軍から長年の間、敵とみなされていたスー・チー氏と軍との関係が新たな局面を迎えたことを示した形となった。(c)AFP