【7月12日 AFP】アシュトン・カーター(Ashton Carter)米国防長官は11日、訪問先のイラク首都バグダッド(Baghdad)で、イラク軍が北部モスル(Mosul)をイスラム過激派組織「イスラム国(IS)」から奪還する作戦を支援するため、米兵560人を増派すると発表した。これにより、イラクに駐留する米兵の規模は4600人余りとなる。

 イラク政府は9日、国内第2の都市モスルの南方に位置するケイヤラ(Qayyarah)空軍基地を奪還したと発表。同基地は、ISが2014年以来支配しているモスルの奪還に向けた戦いで鍵を握る拠点とみられている。

 カーター氏は追加派遣する米兵に関して「モスル奪還戦の遂行に当たり比類のない能力をもたらし、戦闘の重要局面でイラク軍に必須の支援を提供することになる」と説明した。

 米国防総省の発表によると、増派される部隊はケイヤラ空軍基地のインフラや兵站を含め、イラク治安部隊に広範な支援を提供していく方針だ。

 カーター長官は11日これに先立ち、バグダッドでイラクのハイダル・アバディ(Haider al-Abadi)首相、ハリド・オベイディ(Khalid al-Obeidi)国防相と会談。約300人が犠牲となったバグダッド繁華街での自爆攻撃への弔意や、対IS戦での前進に祝意を伝えた。(c)AFP/Thomas Watkins