【7月7日 AFP】シリア軍は6日、イスラム教の断食月「ラマダン(Ramadan)」明けに合わせ全土で3日間停戦すると発表した。しかし東部アレッポ(Aleppo)などで戦闘は収まっておらず、イスラム過激派組織「イスラム国(IS)」なども対象に含まれていないとされる。

 停戦期間はラマダン明けの祝祭「イード・アル・フィトル(Eid al-Fitr)」が行われる6~8日。軍の発表では、停戦の適用対象にISと国際テロ組織アルカイダ(Al-Qaeda)系の武装組織「アルヌスラ戦線(Al-Nusra Front)」が含まれるかを明らかにしていないが、治安筋は両組織は対象外との認識を示している。

 AFPの記者や在英の非政府組織(NGO)「シリア人権監視団(Syrian Observatory for Human Rights)」によると、シリア第2の都市アレッポの東部では6日、砲撃により民間人1人が死亡、複数の死者が出た。複数の反体制派組織は、停戦は尊重するもののバッシャール・アサド(Bashar al-Assad)政権がどこまで本気か疑わしいと述べている。

 一方、アサド大統領はこの日、中部の都市ホムス(Homs)でラマダン明けの礼拝に参加した。同大統領が首都ダマスカス(Damascus)以外で公の場に姿を見せるのは異例。ホムスは市郊外の一部地区を除くと主に政権側が掌握している。(c)AFP/Maher Al Mounes with Karam al-Masri in Aleppo