【7月6日 AFP】イエメン南部の港湾都市アデン(Aden)で6日、イスラム過激派とみられる集団が空港にある軍駐屯地の司令部を襲撃し、少なくとも10人の兵士を殺害した後、司令部に立てこもった。

 ある軍関係者によると、司令部に立てこもった襲撃犯は15~20人とみられ、建物を包囲した兵士らと激しい銃撃戦になった。襲撃が起きた当時、建物の中にいた士官らの消息は分かっていないという。

 イエメンでは、反政府勢力によって首都サヌア(Sanaa)が掌握されていることを受け、サウジアラビア政府の後ろ盾を得ているイエメン政府は拠点をアデンに置いている。そのアデンの治安部隊は、イスラム過激派組織「イスラム国(IS)」と、同組織とライバル関係にある国際テロ組織アルカイダ(Al-Qaeda)の両方からたびたび攻撃を受けている。

 別の軍関係者によると、軍駐屯地の入り口で自動車爆弾が爆発し、続いて、ゲートを強行突破したもう1台の車も爆発。その後、軍服を着ていた襲撃犯らが基地に乱入したという。2回の爆発で少なくとも10人の兵士が死亡したという。この軍関係者は、襲撃犯たちはイスラム過激派だと述べている。(c)AFP