【7月5日 AFP】テニス、ウィンブルドン選手権(The Championships Wimbledon 2016)で通算14回目のベスト8入りを果たした第3シードのロジャー・フェデラー(Roger Federer、スイス)が4日、疲労で選手の念願が打ち砕かれるのを避けるため、ファイナルセットではゲームカウント12-12からタイブレークにするべきだと主張した。

 四大大会(グランドスラム)では全米オープン(The US Open Tennis Championships)だけが採用している最終セットのタイブレークについて、通算7度のウィンブルドン制覇を誇るフェデラーは試合がフルセットまでもつれた場合、ウィンブルドン、全豪オープン(Australian Open Tennis Tournament)および全仏オープン(French Open)でも12-12を最大の妥協点にすることを提案した。

 フェデラーは第12シードのジョーウィルフリード・ツォンガ(Jo-Wilfried Tsonga、フランス)と第18シードのジョン・イズナー(John Isner、米国)の3回戦が2日がかりで計4時間半近くにも及んだことに言及し、「12-12からタイブレークにしてはどうだろう。試合が長引けば当事者の負担になるだけでなく、同じコートで試合を待つ選手にも影響する」と意見を述べている。

 3日に行われた試合ではツォンガが6-7、3-6、7-6、6-2、19-17で勝利。敗れたイズナーは、過去にもテニス史上最長となる有名なマラソンマッチを経験しており、ニコラ・マウー(Nicolas Mahut、フランス)と対戦した2010年のウィンブルドン1回戦では、最終第5セットのゲームカウントが70-68となり、3日間で合計11時間5分に及ぶ試合となった。

「12-12、14-14、18-18、20-20とか、もっと先まで進めばたしかにすごい」と語ったフェデラーは、「だけど、それでは次の試合で勝ち進む可能性は次第に小さくなる。全米オープンのように最終セットではタイブレークを導入すべきだ」と主張している。

「試合をする選手も、12-12なら納得してタイブレークに臨める。いずれにせよ、12-12までいくことは通常ではあまりない。たとえそうなった場合でも、ブレークしたり、それを避けたりすることもできるし、満足してタイブレークを戦える」

 フェデラーはこの日、スティーブ・ジョンソン(Steve Johnson、米国)を6-2、6-3、7-5で破り、マルチナ・ナブラチロワ(Martina Navratilova、チェコ)氏が持つ四大大会歴代最多勝利記録に並ぶ通算306勝目を挙げ、マリン・チリッチ(Marin Cilic、クロアチア)との準々決勝に駒を進めている。(c)AFP/Dave JAMES