【7月4日 AFP】テニス、ウィンブルドン選手権(The Championships Wimbledon 2016)の男子シングルス4回戦に進出したニック・キリオス(Nick Kyrgios、オーストラリア)が3日の試合で発した暴言は、自身のチームのメンバーに対する「低能」という一言だった。

 フェリシアーノ・ロペス(Feliciano Lopez、スペイン)と対戦した3回戦で、キリオスが第2セットの途中に発した言葉はコート脇のマイクにも拾われており、シドニー・モーニング・ヘラルド(Sydney Morning Herald)紙は、キリオスがほかにもサポートが足りないとチームに腹を立てていたと伝えている。

 報道によると、キリオスは「マジでむかつく」と言ったあと、続けて「誰かいないのか?誰でもいいから『おっと、ゲームポイントだ。そろそろ助けてやった方がいいかな。ゲームポイントだし、これは大きいポイントだぞ』くらい言ってくれよ」とまくし立てたという。

 今大会のキリオスには、すでに6500ドル(約66万円)の罰金を科されている。そして先月30日には同胞のバーナード・トミック(Bernard Tomic)が記者会見で「うすのろ」という言葉を使い、謝罪に追い込まれている。

 キリオスとロペスの3回戦は、セットカウント1-1で順延となっていたが、最終的には6-3、6-7、6-3、6-4でキリオスが勝利し、ベスト16入りを果たしている。

 そのキリオスと4回戦で対戦するアンディ・マレー(Andy Murray、英国)は、21歳のキリオスを擁護し、メディアがそういった態度を取らせていると苦言を呈している。

 2013年大会王者のマレーは、「間違いなくだんだん良くなっていくと思うよ。注目とか質問とか、いろんなことへの対処の仕方がわかってくると思う。だけど彼の場合、大して悪いことをしたわけじゃないのに、ひどい扱いを受けたときがあった」とコメントした。(c)AFP