【7月4日 AFP】16F1第9戦オーストリアGP(Austrian Grand Prix 2016)は3日、決勝が行われ、メルセデスAMG(Mercedes AMG)のルイス・ハミルトン(Lewis Hamilton)が優勝したものの、最終ラップでチームメートのニコ・ロズベルグ(Nico Rosberg)と接触し、新たな遺恨を残した。

 問題の場面は、ハミルトンとロズベルグが激しい優勝争いを繰り広げながら迎えた最終ラップの第2コーナーで起きた。内側を走っていたロズベルグとの衝突でハミルトンがコースから押し出されると、この接触でロズベルグのマシンはダメージを受けて失速。その後、トラックに戻ったハミルトンがロズベルグをかわしてトップでフィニッシュした。

 通算46勝目を挙げたハミルトンは、総合争いで首位に立つロズベルグのオーストリアGPでの3連勝を阻止するとともに、その差を11まで縮め、翌週の英国GP(British Grand Prix 2016)に弾みをつけている。

 一方、ロズベルグはレースを4位で終えたが、スチュワードは接触の原因がロズベルグ側にあると判断し、10秒のタイムペナルティーとスーパーライセンスに2点のペナルティーポイントが加算された。ペナルティーはレースの最終結果と総合順位に影響を及ぼさなかったものの、以前は友好だったハミルトンとロズベルグの関係は、すでに修復不可能な状況まで陥っている可能性がある。

 表彰台でファンからブーイングを浴びせられたハミルトンは、「信じられないレースだったね。本当にタフだった。観衆の反応とは無関係なしに僕はここが好きだ。観衆が何に不満だったのかは分からない。だけどそれは僕の問題ではなく、彼らの問題だ」と語った。