【7月2日 AFP】オーストラリアで2日、総選挙の投票が始まった。接戦が予想されている今回の選挙だが、有権者の気持ちを一つにしているものがある──投票所で提供される、熱々のソーセージだ。

 投票が義務化されているオーストラリアでは、投票所として利用される学校や教会で軽食が提供されるため、それを楽しみにしている人も多い。

 投票開始24時間前には、ハッシュタグ「#ausvotes(オーストラリア投票) 」に自動的に追加される絵文字が、投票箱から、白いパンにソーセージを乗せたイラストに変えられたほど、ソーセージは重要でその影響力は大きい。

 シドニー(Sydney)湾岸部クージー(Coogee)の投票所で、作りたてのホットドッグを朝食代わりに食べていたジェイス・パーディー(Jaice Pardy)さんは、「ソーセージとベーコンエッグのために来たんですよ」とジョークを飛ばした。

 オーストラリアの投票日は土曜日だ。つまり、たいていの有権者は投票を終えて急いで職場に向かう代わりに、ごちそうをゆっくり味わう余裕があるということになる。

 オーストラリア放送協会(ABC)によると、シドニーの自宅近くの投票所で票を投じた現職のマルコム・ターンブル(Malcolm Turnbull)首相も、「ジュージュー焼けたソーセージの香りがなければオーストラリアの民主主義は成り立たない」とコメントしたという。(c)AFP