【7月2日 AFP】国際陸上競技連盟(IAAF)は1日、ロシアの組織的なドーピングを内部告発したユリア・ステパノワ(Yuliya Stepanova、旧姓:リサノワ〈Rusanova〉)の、中立的な立場としてリオデジャネイロ五輪に出場する資格を認めたと発表した。

 IAAFは、ステパノワが「中立的な立場の選手として、国際大会に出場が可能となった」と声明を出した。五輪への出場は、国際オリンピック委員会(IOC)による正式認可が必要となる。

 女子800メートル選手のステパノワはまた、今月6日から10日まで開催される陸上欧州選手権(European Championships in Athletics 2016)に、欧州陸上競技連盟(European Athletics)所属として出場が可能となる。

 IAAFによると、国家ぐるみの薬物違反による資格停止処分を受けたロシアの選手80人以上から、リオ五輪出場の個人資格を求める申請があったという。この中には、女子棒高跳びのエレーナ・イシンバエワ(Yelena Isinbayeva)らが含まれている。

 ステパノワは2013年、バイオロジカルパスポートに異常があったとしてIAAFから2年間の出場停止処分を受けている。

 2014年にステパノワは、露反ドーピング機関(RUSADA)の元職員である夫のヴィターリー・ステパノフ(Vitaly Stepanov)さんとともにドイツのドキュメンタリー番組に出演し、ロシア陸上界にまん延しているドーピングの実態を明らかにしていた。(c)AFP