【7月2日 AFP】サッカー欧州選手権2016(UEFA Euro 2016)は1日、準々決勝の試合が行われ、ウェールズが3-1でベルギーを下し、主要国際大会で初の4強入りを果たした。

 前半13分にラジャ・ナインゴラン(Radja Nainggolan)のゴールでベルギーが先制したものの、ウェールズは同31分にアシュリー・ウィリアムズ(Ashley Williams)が同点弾を挙げた。

 するとウェールズは、前日にイングランド・チャンピオンシップ(2部)のレディング(Reading FC)との契約が切れたばかりのハル・ロブソン・カヌ(Hal Robson-Kanu)が後半10分に見事なクライフターンからシュートを蹴り込み勝ち越し点を決めると、終盤に途中出場のサム・ボークス(Sam Vokes)がヘディングで追加点を挙げ、歴史的な白星を飾った。

 ウェールズのギャレス・ベイル(Gareth Bale)は6日に行われるポルトガルとの準決勝で、レアル・マドリード(Real Madrid)のチームメートであるクリスティアーノ・ロナウド(Cristiano Ronaldo)と相まみえることになった。

 2012年に故ガリー・スピード(Gary Speed)氏の後任に就いたウェールズのクリス・コールマン(Chris Coleman)監督は、「夢。夢を恐れてはならない。想像できるとおり、4年前の私はこの状況とはかけ離れたからね。現実をみてくれ。努力をしっかりと積み重ね、夢見ることや失敗することを恐れなければ、実現する。甘美だ。勝利をかみしめているよ」とコメントした。

 今大会の予選でもベルギーを下していたウェールズは、この勝利で過去の主要国際大会で最高成績だった1958年のW杯スウェーデン大会(1958 World Cup)での準々決勝進出という記録を上回った。

 しかしながらウェールズは、この試合で2得点に絡んだアーロン・ラムジー(Aaron Ramsey)とベン・デイビース(Ben Davies)が、累積2枚目の警告を受けたため、準決勝では出場停止となる。

 一方のベルギーは、ヴィンセント・コンパニー(Vincent Kompany)がけがで招集を見送られ、さらにヤン・フェルトンゲン(Jan Vertonghen)が負傷し、トーマス・フェルマーレン(Thomas Vermaelen)は出場停止と、主力DF3人を欠いていた。

 ベルギーのマルク・ヴィルモッツ(Marc Wilmots)監督は、「平均年齢が若かった。選手たちは潜在能力を持ち合わせていると考えている。彼らを切ったりなどはしない。もっと良いプレーができたはずだ。なぜ下がり続けてしまったのか説明できない」とコメントした。(c)AFP/Tom WILLIAMS