【7月1日 AFP】テニス、ウィンブルドン選手権(The Championships Wimbledon 2016)は30日、男子シングルス2回戦が行われ、大会第5シードの錦織圭(Kei Nishikori)は4-6、6-4、6-4、6-2でジュリアン・ベネトー(Julien Benneteau、フランス)に逆転勝ちを収め、3回戦へ駒を進めた。

 世界ランク6位の錦織は、他の三つの四大大会(グランドスラム)では8強入りを果たしているものの、過去7回挑んできたオールイングランド・ローンテニス・アンド・クローケー・クラブ(All England Lawn Tennis and Croquet ClubAELTC)では、これまで一度も準々決勝まで到達できていない。

 ようやくその目標を視界にとらえた26歳の錦織は、「ゴールは絶対に準々決勝まで行くこと。それが第一目標になる」とすると、「少しずつ、グラス(芝)コートでも自信がついてきた。一試合ずつこなして、2週目に到達できるようにしたい」とコメントした。

 2014年の全米オープンテニス(US Open Tennis Championships 2014)で決勝進出を果たした錦織は、この日第1セットを先取されて一時は追い込まれたかに思われたが、流れを奪い返し、センターコートでの試合を2時間36分で制した。

「徐々に積極性と正確性が向上し始めた」と話した錦織は、「簡単な試合ではなかった。立ち上がりは相手が良かったので、自分にとって素晴らしい結果。芝でも手応えを感じてきていて、第2セットと第3セットは調子が上がってきた」と振り返った。

 一方、昨年外転筋の手術を受けて8か月大会を欠場していたベネトーは、世界ランクが547位まで後退していたものの、今大会にはプロテクトランキングを取得して出場していた。

 日本テニス界で最も偉大な男子選手として活躍している錦織は、3回戦で世界42位のアンドレイ・クズネツォフ(Andrey Kuznetsov、ロシア)と対戦することが決まった。

 直近の直接対決となった先日の全仏オープンテニス(French Open 2016)2回戦では、クズネツォフからストレート勝ちを収めている錦織だが、それ以外で唯一対戦した6年前のエイゴン国際(AEGON International)では、第2セットの途中で棄権している。

「彼は素晴らしい若手選手で、芝が得意だと思う。とてもフラットな打球と、良いサーブも持っている」と錦織が分析するクズネツォフは、2回戦でギル・ミュラー(Gilles Muller、ルクセンブルク)を6-3、6-4、6-4で下し、3回戦の切符を確保した。(c)AFP/Robin MILLARD