【6月30日 AFP】英国の欧州連合(EU)離脱(通称ブレグジット、Brexit)の主導者の一人、マイケル・ゴーブ(Michael Gove)司法相が30日、デービッド・キャメロン(David Cameron)首相の後任に名乗りを上げると目されている離脱派の盟友、ボリス・ジョンソン(Boris Johnson)前ロンドン(London)市長への衝撃的な批判を展開し、自ら首相レースに出馬すると驚きの表明を行った。

 ゴーブ司法相は声明で「EU離脱を主張した政治家たちがわれわれをよりよい未来に導けるようにするため、私はボリス・ジョンソン氏の後ろでチームを築き上げたいと考えた」と述べた上で、「だが残念ながら、ボリス氏には将来に向け、チームを築くこともリーダーシップを発揮することもできないという結論に達した。それゆえ、私は指導者への名乗りを上げた」と述べた。

 ゴーブ氏の発表は、30日中に出馬表明を行うとみられているジョンソン前ロンドン市長にとって大打撃だ。

 ゴーブ氏はジョンソン内閣で財務相を務めると目されていたが、ゴーブ氏の表明を受けて形勢は、同じく30日に出馬を表明したテリーザ・メイ(Theresa May)内相の優勢へと大きく傾いた。メイ内相は同日、ロンドンで演説し、「保守党の党首選、そして英国の首相候補として名乗りを上げる」と表明し、EU離脱をめぐる協議は年内に開始するべきではないとの見解を示した。(c)AFP